惟任日向守光秀

日本中世史における明智光秀の実像

明智資料⑤



「永禄六年諸役人附」のなかに、明智という名の人物の記載があります。これは
十三代将軍足利義輝配下の家臣団の氏名を羅列記載したものですが、明智
いう名が、足軽衆の最後尾に記されています。(左頁最下段左から11人目)
この人物が光秀本人と断定はできませんが、明智氏に係わり合いのある人が
幕府内にいたことがわかります。

想像力を逞しくすれば、生活に困っていた光秀が、幕府内でなんらかの仕事を得
て雑務を担当していたのかもしれません。

あるいは、後世の人が、作為的に明智の名を足軽衆の末端に書き加えたものが
残っているのかもしれません。

群書類従第29輯より)
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