惟任日向守光秀

日本中世史における明智光秀の実像

濃州余談⑲


光秀の時代、実際の戦場はどのような様子だったのでしょうか。
以下の絵図は関ヶ原の戦の時のものですが、実際の戦闘の様
子を克明に知ることができます。

抜刀している武士達は、徳川家康馬廻り衆で、家康を護衛しな
がら移動しているところです。自分の身体と味方を傷つけないよう
に、抜き身の刀を肩に担ぎ、即戦闘に入れるよう用意していること
がわかります。

下の絵図は、崩壊して逃走する西軍を、追撃する東軍の騎馬武者
です。騎馬武者も、徒歩の武士と同じく、馬と自分を傷つけないよう
に刀を担いでいるのが興味深いです。刀から鉄砲へと武器の主力
は変化しましたが、接近戦では、刀が最も有効な攻撃、防御兵器で
あったことがわかります。

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