惟任日向守光秀

日本中世史における明智光秀の実像

明智資料㉛

 
この書状は、織田信長丹波国国人領主である矢野弥三郎
宛に出した朱印状です。

天正四年四月十三日に発給されたと考えられます。内容は、
矢野氏の所領は安堵し、所領での問題は惟任(光秀)と相談
し、忠節に励むことを命じています。

困難な局面にあった丹波制圧戦の中で、信長は織田方にあ
国人領主の小畠氏、片岡氏、川勝氏らに矢野氏と同じく朱
印状をこの時期に発給し、その労をねぎらい、つなぎとめに
躍起になっています。(光秀とその日常⑪)

これらの信長の朱印状には、すべて光秀の名が登場し、信長
の光秀に対する期待の大きさが感じられます。

織田信長朱印状(矢野弥三郎宛)

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